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子どもは親を尊敬しているか

2015年8月28日に国立青少年教育振興機構がある調査結果を発表しました。それは、それは、日本、アメリカ、中国、韓国の高校生が親をどの程度尊敬しているかというものです。それによると、親を「とても尊敬している」、または「尊敬している」を合わせた数字が、アメリカが70.9%、中国が59.7%、韓国が44.6%、そして日本が37.1%となりました。また、「親の期待にプレッシャーを感じる」という質問では、アメリカと中国が6割、韓国で5割、そして日本が3割となっています。
よく言われる日本の親子像は、縦の関係ではなく、横の関係つまり友達化しているというものです。まさにそれを如実に表した結果となっています。親は尊敬の対象ではなく、友達の一種という感覚。これを皆さんはどのように思われることでしょう。一見微笑ましい、この親子像には、教育的観点は全く入っていません。友達同士で教育し合うということがないように。国家の基本は、家庭にあると言われ、家庭において人が育つものであり、その家庭において教育がなくなれば、もはや国家は存続しえないという理屈になることは明白でしょう。
そもそもなぜ、このようになってしまったのでしょうか。ここからは仮説のお話になります。儒教の国、韓国では縦の関係が非常に重視されます。何度か韓国へ研究で赴いていますが、そこで感じる韓国人の姿は、ITまみれで教育に熱狂しすぎる人という表面的イメージがありますが、食事や家庭に伺うと、年上を敬うという精神が日常生活に自然と存在していることを感じました。中国も何度か訪問していますが、一人っ子政策で随分とわがままな子どもが育ったという噂を感じることを何度かあり、また現地の学校の先生たちからもそのような話を聞きました。しかし、全体としてはまだ、親の権威は高く、(学校でも先生の権威は高い)子どもが親を尊敬するという調査結果には頷けます。アメリカは、ひとくくりにして申し上げることは難しいですが、私の印象では、親子の時間を比較的多くとり、また大学入学以降は子どもが学費を返済するという意味でも、子どもの自立性を育てる風土があり、早くから甘えと愛情を区別し、放任と自立を区別して子育てをしています。
このように考えると、親はあくまでも子どもの手本であり、そして威厳をもって、また甘えではなく愛情を持って、育てる存在であるということがわかります。日本の家庭は、一見、親という役割を担っているようにみえますが、私が接してきた保護者の中には、子どもを犬や猫と同様のペット感覚でいる人を少なからずみかけました。また、親自身が人間的に成熟していないため、子どもの方が、精神年齢が高いというケースもありました。子どもも、親を尊敬の対象ではなく、単に同居している人で、父親と言う名の付いた人、母親という名の付いた人と考えている場合もあります。かつてはこのような国ではなかったと思いますが、いったいどうしてしまったのでしょうか。
この原因は一つ、二つに集約できるものではありませんが、私が問題の一つであると思える点をお話しましょう。それは日本がアニメ、マンガ、ゲーム大国であるということと関係があります。アニメ、マンガ隆盛期おそらく1970年代から80年代でしょうが、この頃から、かなり多くの種類のアニメ、マンガが普及し、また1980年代以降はゲームがブームとなりました。その延長線上にある現在、さらに進化と遂げ、今や日本の文化は「アニメ・漫画だ!」と言う人すらいます。決してそれらが悪いものではありませんが、アニメや漫画は子どもたち(今は大人も)を惹きつけ、子どもたちのヒーローとなります。そうするとどうなるかといえば、無意識に真似をしていくようになります。おそらく日本の子どもたちに、尊敬する人は誰でしょうかといえば、アイドル歌手や、アニメ・漫画の登場人物が出てくるのではないでしょうか。また、子どもたちのコスチュームやしゃべり方がアニメっぽいという印象を持つのは私だけでしょうか。私が塾を開設した1989年以降、子どもたちの推移を約30年見ていますが、1995年あたりから、このアニメ子どもが出てきたように記憶しています。
「親の役割を自覚していきましょう!」という綺麗ごとをいっても仕方ないことでしょう。これだけメディアの渦に巻き込まれた世界に生きる子どもたちにできることは、やはり学校教育というある意味、強制的に集められた場所において、世の中の多くの社会人(苦労して立派になった人や有名ではないが生き方が素晴らしい人)に登場していただき、多くの感化を与えていくことが、今のところ最善ではないかと思っています。皆さんはいかがお考えでしょうか。
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  1. 2016/07/01(金) 00:00:00|
  2. 石田勝紀からの便り
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