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アクティブ・ラーニング

アクティブ・ラーニングという言葉は皆さんには、まだ馴染みがないかもしれません。この言葉、次回の小中高の学習指導要領に盛り込まれると言われている言葉であり、今後の教育方法の主流になるかもしれない重大なキーワードになっています。
アクティブ・ラーニングは、簡単に言ってしまえば、「講義形式による授業形態ではなく、グループ学習やペア学習のように、協働学習することで問題解決能力や課題発見能力を高める形態のこと」を言います。アクティブ・ラーニングと一口に言っても、様々な形態があります。例えば、フィールドワーク、プレゼンテーション、ディベート、グループ学習、プロジェクト学習などです。このような形態の授業が今、全国で小学校のみならず、中学、高校、大学で取り入れられています。しかも総合的学習時間ではなく、教科の授業で導入されている学校が増えてきています。これらの導入の背景には、グローバル化の進展により、求められる生徒、学生の資質が変容したこと、さらにICTの進歩により効率的、合理的な調査、探究が可能となってきたことが挙げられます。そしてご存じのように、2018年の大学入試大改革によって、コミュニケーションや主体性が求められるようになることもその一因です。
 あるアメリカの機関(National Training Laboratory)が、様々な手段による学習定着率を調査した結果があります。その結果は、ラーニング・ピラミッドとして表示され、如実にアクティブ・ラーニングの有効性を語っています。その結果とは次の通りです。(いずれも数字は学習定着率)
 講義受講の学習=5% 読書による学習=10% 視聴覚による学習=20% グループ討議=50%
 自ら体験=75%
 そして最も高かったのは、「他の人へ教える=90%」だったのです。
 知識の詰め込み型授業は、いずれ過去の遺物となることでしょう。しかし、これまでの授業スタイルに慣れている先生方はそう簡単に変わることはできません。実際、私は過去に、アクティブ・ラーニング形態の授業を見学したことがあります。そこでは、マニュアル通りにやろうとする先生方のご苦労がよくわかり、不自然そのものでした。アクティブ・ラーニングは運用のための方法論は多少あるものの、基本的には先生はファシリテーションに徹することなのですが、講義として教えることはあっても、ファシリテーションをやったことのない先生方には、非常に難しく思えることでしょう。ですからマニュアルに従ってしまうのも無理からぬことです。アクティブ・ラーニング形態の授業を研究している人と話をしたとき、「現在先生をやっている人にはアクティブ・ラーニングは出来ないと思う。それよりもこれから先生をやろうとする学生に授業方法を教えていくことの方が重要だと思う」と語っていたことは印象的でした。
 企業研修、教員研修をよく行う私は、必ずこのアクティブ・ラーニング形態をとります。なぜなら、短時間で最も効果を発揮する方法であると経験から認識しているためです。多くの企業研修をするトレーナーも必ずアクティブ・ラーニング方式を取ります。企業は「実(じつ)」をとりますから、無意味なことは早々に切り上げ、新しい効果的方法を求めます。しかし学校は、大きな動かざる仕組みの中にあり、しかもその仕組みは長い年月をかけて固定化しているため、いきなり新しい手法が出てきてもそう簡単になじむことはできません。おそらく2018年の大学入試大改革が大きな転換点になることでしょう。出口部分が変わらなければ、プロセスも変わらないことは世の常です。しかし、アクティブ・ラーニングが主流になることは、私の調査した結果では、間違いないことと思います。
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  1. 2016/02/01(月) 00:00:00|
  2. 石田勝紀からの便り
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