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子どもへのフィードバック

 私は、日頃、人々に対してプラスの考え方が重要であると語っています。生徒に対しても、心の状態を上向きにさせた後に、勉強を指導するという方法を取ってきました。やる気の源泉とは、心の状態にあり、その心の状態を無視した指導は無機的で効果もない方法であると戒めています。
ところで、最近読んだ本で、子どもへのフィードバックに関する内容が書いてあり、非常に興味深かったことから、今回はその内容を取り上げたいと思います。プラスの心が大切という視点から少し変わり、肯定的場面、否定的場面において、子どもに対してどのようにフィードバックしたら良いかという点です。
カミンズとドゥエックという発達心理学者がいます。彼らは、子どもへのフィードバックにおいて、重要な点として次のような例を挙げながら説明しています。
子どもに対して否定的な場面があったとします。そのときにどのようにフィードバックすればよいでしょうか。彼らはそういう場面では、否定的なフィードバックで「あなたには本当にがっかりだわ」という言い方と「違うやり方を考える必要があったね」という言い方があるといいます。また、肯定的場面でのフィードバックでは「本当に良い子ね」という言い方と「本当によく頑張ったね」という言い方が挙げられています。それぞれの場面で、前者の場合(「あなたには本当にがっかりだわ」と「本当に良い子ね」)は人格や能力を強調した言い方です。この場合、失敗したときに「自分はダメな子だ」と考え落胆し、すぐにあきらめてしまうと言います。また後者の場合(「違うやり方を考える必要があったね」と「本当によく頑張ったね」)はどうでしょうか。これはプロセスを強調した言い方になっています。これは、結果の出来栄えに依存しない自己概念を形成するといいます。
日々、子どもへフィードバックを与える場面は多いでしょうが、そのときに人格や能力を強調した言い方になっているか、プロセスを強調した言い方になっているかで、その後の子どもの人生を大きく変えていくことになるかもしれません。これは親が子どもに対してという場合のみならず、教師が生徒へフィードバックするときにも当てはまることでしょう。私は7歳のときに、親戚のおじさんから「おまえ音痴だな」といわれたことがあります。そのおじさんは何気なく言ったのでしょうが、38年たった今でも私はその場面を鮮明に覚えており、数年前まで人前で歌が歌えなくなってしまいました。そのときの彼の発言は「私の能力を強調した言い方」であり、もしそれが「このように歌えばうまく歌えるよ」と「プロセスを強調した言い方」であれば、私の人生もまた違った潤いのあったものになったに違いありません。このように言葉の質(プラスかマイナスなど)も重要ですが、どの点を強調した言葉であるかも重要であることがわかります。言葉とは非常に恐ろしいものです。たった一言で、人を活かすこともできれば、挫折させることもできます。しかも大抵、発言者は何気なく言葉を発しています。ときには、言葉がプラスになっているか、マイナスになっているか。言葉が相手の人格や能力を強調しているか、プロセスを強調しているか点検してみる必要もあるかもしれません。
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  1. 2014/01/01(水) 00:00:00|
  2. 石田勝紀からの便り
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