※本コラムを引用される方はトラックバックを残していただけると幸いです。

スポンサーサイト

上記の広告は1ヶ月以上更新のないブログに表示されています。
新しい記事を書く事で広告が消せます。
  1. --/--/--(--) --:--:--|
  2. スポンサー広告

アメリカ教員の実態

アメリカの教員についてどれぐらいご存じでしょうか。おそらく日本の教員であっても、他国のことはよく知らないのではないでしょうか。特に日本はアメリカの影響を受けて戦後の教育制度が作られたこともあり、イメージでは日本の制度の源という感じを受けるのではないでしょうか。しかし実際はかなり違います。
 アメリカの教員に関する特徴をあげると次の7つになります。(州によって若干異なりますが、一般論として記載します)
 1.給与は年俸制(12か月支給か10か月支給を選択)
 2.勤務時間はAM7時からPM4時であり、部活動の指導などは一切ない。
3.年間授業日180日であり、2か月の夏期休暇がある。その間は日本のように登校して雑務をすることはない。
4.5年の免許更新制 
5.研修が昇給に連結している。
6.給与表は資格(学士、修士、博士)によって異なる。
7.健康保険は退職後も事業主負担が続く。
いかがでしょうか。日本とは全く異なります。日本の教師は何でも屋さんです。時にはカウンセラー、ときには警察の役割もしなくてはなりません。日本の教員はダメな人間が多いと揶揄される昨今です。確かに私もそのような教員をたくさん見てきましたが、真摯に努力をしている教員も同時にたくさんみてきました。教員の資質問題はありますが、同時に制度に問題があるということも考えなくてはなりません。
次に教員養成や採用についてみてみましょう。アメリカでは教育実習は半年から1年です。日本は2週間(1週間から4週間で増減+特別支援学校2日、社会福祉施設5日が必須)に比べると随分と違います。また、教員採用で考慮される要素としてはアメリカでは①大学での成績 ②教育実習時の指導教師からの推薦状 ③教職経験年数 ④教科科目の知識 ⑤教科や生徒に対する指導意欲等となっています。教員に採用されたのちの初心者の研修(イリノイ州セントルイスの例)は、はじめの4年間に30時間の研修が義務付けられています。さらに指導教師としてメンターが4年間ついて指導にあたります。(日本は1か年)また学歴では、アメリカに限らず、フィンランド等の北欧でも教師は修士、博士修了が望まれ、それが一般化しています。日本では教職大学院をつくり意気込みましたが、そもそも教員にそのような時間はありません。もちろん、アメリカに右ならえというわけにはいきません。日本には日本なりの独自の文化と歴史があります。その時間的、空間的な中で日本にとって望ましい教育環境とは何かを考えなくてはなりません。しかし、現状に問題があるならば、他国の良い点を参考にして日本的にアレンジして導入することはできるでしょう。そのような意味で、考えると私の印象として日本の教員は忙しすぎます。授業以外で時間がとられるのは作成しなければならない書類等のようです。また部活動(日本独自の活動で他国ではほぼみられない)で放課後、祝祭日は部活動の指導で時間をとられます。完全に日本の教育制度(特に教員の養成、採用、研修、インセンティブ制)は制度破たんを起こしており、近年のいじめ問題、無理難題要求型保護者対応によって、教員にはスーパーマンであることがさらに要求されています。これでうまくいくはずがありません。表層的には教員の資質問題です。しかし深層的には制度の問題です。これを変えなくては、今の中教審で話し合われていることや教育再生会議で議論されていることを実行しても、全く成果は上がらないでしょう。
スポンサーサイト
  1. 2013/11/01(金) 00:00:00|
  2. 石田勝紀からの便り
  3. | トラックバック:0

FC2Ad

上記広告は1ヶ月以上更新のないブログに表示されています。新しい記事を書くことで広告を消せます。