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ジョーの奇妙な冒険1 (2/6)

<前回の続き>

部屋は、二段ベッドが二つ両脇に並んだ長細い造り。そのベッド一つ分だけが個人のスペース。カーテン一枚でかろうじてプライバシーは保たれていました。同僚ももちろん同じ部屋いるのですが、この不規則な生活リズムの中で誰が起きているのか、誰が寝ているのかもわかりません、また、仕事の間は嫌でも十数時間、お互いの顔だけをつきあわせていなければならない以上、仕事外ではできれば接触はさけたい、畢竟、一日のうち仕事以外の時間帯では自分と向き合うことが多くなります。

このような一ヶ月を送るに当たって、僕はある計画を立てていました。先に書いたような生活は、もとからある程度予想がついたのですが、あえて娯楽道具をほとんど持ち込まず、自分に許したのは、CD一枚とペーパーバック一冊("Catcher in the Rye":こんな生活にはふさわしい一冊です)、そしてペンとブロックロディアのメモだけでした。特に最後の二つが重要なのですが、建てた計画とは次のようなものです--とことん自分と向き合うこと。もちろん寝ている間も。


<次回へ続く>


用語解説:

畢竟(ひっきょう)
結局 つまり
※筆者が使ってみたかった言葉の一つ。日常生活ではあまりお目にかかることはないし、意味を知らなくても困らない。

ペーパーバック
質のあまり良くない紙に印刷された洋書。
日本で言う文庫本に該当するが、値段は高い。
日本語では、細かい漢字も判読できるよう綺麗に印刷する必要があるが、アルファベットは多少紙質が悪く、印刷が今ひとつでも判読できる。

Catcher in the Rye
J. D. Salinger著
当時の自然な若者の話言葉による一人称で語られる小説。
自然な話し言葉で書かれているように感じられるが、そうなるように作者は尋常ならない工夫(計算)をしている。自然に見えるが実は手の込んでいる日本の庭園と同じ寸法。
※日本語版は照れくさくて、とてもじゃないけど読み進められないので、あまりおすすめしない。

寸法
仕組み

ブロックロディアのメモ
オレンジ色のカバーの付いたメモ。
メモを紛失しやすくするために、メモの一枚一枚がミシン目で切り離せるようになっている。
外国かぶれのはったり七つ道具のうちの一つ。

建てた計画
畢竟、たいした計画ではなかった。
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  1. 2007/10/07(日) 16:36:32|
  2. ジョーの奇妙な冒険
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ジョーの奇妙な冒険1 (1/6)

タイトルが「ジョーの奇妙な冒険」と言うことで、最初は期待通り海外生活で起きたよしなしごとをそこはかとなく書きつくろうかと思っていましたが、止します。海外での冒険に関しては、また別の機会に。

今回は特に、「奇妙な」という部分に注目しました。ただ、今まさに書き始めようとしている冒険は、海外滞在と全く無関係というわけではありません。というのは、滞在に先駆けて日本国内でその資金を稼いでいるときに、まさしく「冒険」の原点となるべき期間に「事」が起こったからです。

ちょうど今から6年前の初夏、僕は箱根の某ホテルで泊まり込みの仕事をしていました。夜勤でしたので、朝の8時に仕事を終え、9時頃入浴し、洗濯を終え、就寝に入り、夕方まで寝て、夜9時にまた出勤です。何のなじみも無い地域で、一般の人々と普通の時間に接することもなく、1ヶ月間、ただ黙々と、最終日まで日数を数えながら、勤務日数を消化していました。

休みの日になると、朝、仕事を終えた後、寝ずにスクーターを3時間弱とばして横浜に帰り、さらに何とか寝ずにがんばって「普通のこと」----たとえば友人と会って話したり、町をぶらついたり、買い物をしたり ----をして、無意識にバランスをとっていたせいかもしれません、不思議と鬱状態になることはありませんでした。


よしなしごと
つまらないこと、らちもないこと

そこはかとなく
とりとめもなく

※参考:
「徒然草」 吉田兼好


<次回へ続く>
  1. 2007/09/22(土) 16:20:19|
  2. ジョーの奇妙な冒険
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